「頂上作戦」9年、福岡の暴力団組員1741人摘発…勢力半減

福岡県警が特定危険指定暴力団工藤会(本部・北九州市)トップらを逮捕する「頂上作戦」を始めた2014年以降、9年間で延べ1741人の暴力団組員を摘発したことが県警への取材でわかった。全国最多の五つの指定暴力団が本拠を置く県内の勢力はこの間に半減した。11日で着手9年となる作戦を契機に、同会以外の組員摘発にも力を入れたことが奏功した形だ。
県警によると、摘発数(延べ人数)は工藤会480人、道仁会(久留米市)466人、太州会(田川市)149人、浪川会(大牟田市)138人、福博会(福岡市)124人など。
14~17年は工藤会が年間延べ61~98人と組織別で最多だったが、その後は減少。組員の約半数が勾留・服役中となったことが影響したとみられる。一方、筑後地区が拠点の道仁会は若手の加入が続いており、県警は18年に「筑後地区暴力団集中取締本部」を設置して体制を増強し、18~22年は最多の同33~79人を摘発した。
服役によって活動できる組員が減り、資金が稼げず弱体化につながる。県内で活動する組員は、作戦が始まった14年は1560人だったが、22年は過去最少の760人まで半減した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする