裁判記録を破った疑い、弁護士を書類送検 裁判所と度々トラブル

担当する裁判の記録閲覧中に文書を破ったとして、大阪府警は13日、大阪弁護士会所属の中道一政弁護士(42)=大阪府枚方市=を公用文書毀棄(きき)の疑いで書類送検した。中道弁護士は取材に「コメントは差し控える」と話したが、府警によると容疑を認めており、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
書類送検容疑は7月19日、大阪地裁で刑事事件の裁判記録を閲覧中、書記官が公判日程の取り消しについて中道弁護士に意見を聞いた「電話聴取書」の原本を破ったとされる。
捜査1課によると、裁判官の体調不良で公判日程が取り消しになり、7月19日午前に書記官が中道弁護士に意見を求めた。書記官は「被告人らと同様に裁判官も診断書の提出が必要ではないか」などと聞き取った聴取書を作成。ところが、同日にこの聴取書を裁判所で閲覧した弁護士が、原本を破ったとされる。弁護士は「意見の一部が切り取られていた」などと理由を説明しているという。
中道弁護士を巡っては、公判中に録音しようとして度々裁判所とトラブルになっている。5月30日には裁判官の退廷命令に従わず、手錠で拘束され、その後の制裁裁判で過料3万円を言い渡された。【郡悠介、洪香】

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