女性競輪選手が、指導役の男性選手からセクハラ発言を受けたとして、約460万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、西日本の地裁は29日、男性選手に11万円の支払いを命じた。男性選手の発言について「強い不快感と性的羞恥心を与え、悪質で違法だ」と判断した。
訴状などによると、競輪界には「師弟関係」という仕組みがあり、男性選手が2016年頃から女性選手の師匠として、指導を担当していた。女性選手は、男性選手から「彼氏と性行為ばっかりしやがって。だから弱くなった」などと言われ、適応障害になったとして、21年に提訴していた。
この問題では、女性選手からの申告を受け、日本競輪選手会(東京)が19年、男性選手に厳重指導を行った。