「被害者救済に手立てを」 原因企業チッソ前で訴訟の原告らが訴え

水俣病被害を訴える住民が国と熊本県、原因企業チッソ(東京)に損害賠償を求めた「ノーモア・ミナマタ」2次訴訟で、原告勝訴となった9月27日の大阪地裁判決を受けて、別に熊本地裁で裁判を続けている原告らが2日、熊本県水俣市のチッソ(現JNC)水俣工場前で、改めて被害者の早期救済を訴えた。
鹿児島県内に住む原告を中心に10人余りが午前7時ごろから工場の正門前に立ち「大阪地裁は原告全面勝訴の画期的な判決を言い渡した。(被告の)国と熊本県、チッソは控訴せず、熊本地裁の判決を待たずに全ての被害者救済の手立てを講じるべきだ」などと約1時間にわたり訴えた。
大阪地裁判決は原告128人全員の被害を認め、1人あたり275万円の賠償を命じた。これとは別に熊本、鹿児島県などに住む原告1405人が熊本地裁で裁判を続けており、2024年3月22日に判決が予定されている。原告団のメンバーらは6日、熊本県庁を訪れ早期救済を申し入れる予定。【西貴晴】

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