日本学術会議は2日、総会を開き、新会長に 光石衛 ・東京大名誉教授(67)を選出した。梶田隆章前会長(64)の任期が9月末で満了したことに伴うもので、光石氏の任期は2026年9月末までの3年間。政府が学術会議を国から独立した民間法人へ移行させる案などを検討している中、光石氏には学術会議のかじ取り役としての手腕が問われる。
光石氏の専門は機械工学。東京大副学長などを歴任し、現在は独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の理事も務める。学術会議では分科会の委員長として「未来の学術振興構想」を取りまとめ、今年9月に提言を発表した。
光石氏は記者会見で、「基本的に梶田前会長の姿勢と変わらない」と述べ、20年の改選時に菅前首相が会員候補6人の任命を拒否したことについて、撤回を求める方針を示した。3日には副会長ら新執行部の顔ぶれが決まる。
総会に先立ち、岸田首相は、学術会議が推薦した新会員候補105人全員を1日付で会員に任命した。2日には新会員に辞令が交付された。