福井県で、県議の引退などで返却された議員バッジの一部が複製品だった問題で、今春の県議選で落選した佐藤正雄前県議は4日、本物の14金製バッジを紛失したとして、おわびの文書を西本正俊議長に提出した。
佐藤氏によると、県議に返り咲いた2011年の県議選後に貸与されたバッジは、着用せずに議員控室の机の中に保管。普段は自費で購入した複製品を身につけていたという。今年4月の任期満了後にバッジを返還し、県議会局の指摘で複製品と気づいた。事務所や自宅などを捜したが、本物のバッジは見つからなかったという。
佐藤氏は文書で「不注意から紛失し、おわびする。管理責任は私にある」と陳謝した上で、「私を含む当事者に、当時の購入価格での実費弁償を求めるべき」と要望。今後は廉価なバッジを用意して買い取り制にすることなども求めた。
県議会局によると、同局で保管している69個中11個が複製品で、うち6個は佐藤氏らが返却したことが判明しており、いずれも同局に「紛失した」と説明したという。