東北新幹線で「薬品漏れ」=やけどなど訴え、6人搬送―仙台

9日正午ごろ、JR仙台駅で、東北新幹線の乗客から「薬品が漏れた」と119番があった。5歳男児と20~40代の男女の計6人が、やけどや体調不良を訴え救急搬送されたが、いずれも命に別条はないという。
宮城県警などによると、5歳~40代の乗客4人の体に薬品のような液体が付着し、軽いやけどを負った。また、液体から発生したとみられる煙を吸った20代と30代の乗客ら2人が、気分が悪くなったと訴えた。やけどを負った東京都内の地質調査会社の40代男性が容器に入った液体を黒色バッグに入れて車両内に持ち込んでおり、県警が業務上過失致傷容疑も視野に事情を聴いている。
液体を入れたバッグは当初、持ち込んだ男性の座席下にあったが、周囲の乗客から「漏れている」と指摘があったことから、男性はデッキに搬送。その際、通路にも液体が漏れたことで5歳児が滑って転倒し、介抱に当たった両親も液体に触れたとみられる。
JR東日本によると、トラブルがあったのは新青森駅から東京駅に向かっていた「はやぶさ52号」。午前11時55分ごろ、仙台駅に到着する際に非常通報ボタンが押され、乗務員が7号車付近から煙が上がっているのを確認した。このトラブルではやぶさ52号が運休し、東北新幹線の盛岡―東京間の上下線で最大約1時間の遅れが発生するなどし約7300人に影響が出た。
プロ野球観戦のため、家族で青森県から仙台駅を訪れた女性(39)は「ホームは規制線が張られ、とにかく人でいっぱいだった。新幹線(車内)だと逃げ場がないので、自分の子どもが被害にあったらと思うと怖い」と話した。(了)
[時事通信社]

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