世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る一連の問題が浮き彫りになったきっかけは、昨年の安倍晋三元首相銃撃事件だった。殺人罪などで起訴された山上徹也被告(43)は母親が入信した旧統一教会への恨みがあったとされ、被告の伯父(78)は毎日新聞の取材に「これだけトラブルが相次いだのだから、解散請求は当然だ」と語った。
山上被告はこれまでの捜査で母親が教団に総額1億円を献金したことで、家庭が崩壊したと説明したことが分かっている。伯父は困窮した一家に経済的な支援を続けていたが、母親は献金をやめなかったという。
伯父は解散請求の動きについて「遅くなったとは思うが、政府が請求に賛成する世論に従うのは当然だろう」と指摘。教団を巡っては自民党を中心とする国会議員らとのつながりも浮上しており、伯父は「教団と政治の関係もさらに明らかになるのか関心がある」と話した。
山上被告は現在、大阪拘置所(大阪市都島区)で勾留中。裁判員裁判で審理される公判に向け、争点や証拠などを絞り込む第1回公判前整理手続きが13日に予定されている。【古川幸奈】