静岡県議会定例会は最終日の13日、川勝知事の給与減額条例案や今年度一般会計補正予算案など計30議案を可決し、閉会した。知事が12日の経済関係者との懇談で議会に未報告の事業を発言したとして、最大会派・自民改革会議が猛反発し、緊急質問を実施。大荒れとなった。
県によると、知事は会合で、今年静岡県が開催都市になった日中韓の文化交流事業「東アジア文化都市」を挙げ、「三島市にレガシーを発展的に継承する拠点を作りたい。土地を物色している」と発言した。
知事は今議会で、自身の失言が発端となった給与減額条例案を巡り「議会とのコミュニケーションを密にしていきたい」と述べたばかりだった。自民は「県政上の非常に重要な施策を外部に発言したことになり、極めて遺憾だ」と反発。議案採決前の緊急質問を議会運営委員会で求め、公明党県議団も同調した。
質問に立った河原崎聖県議(自民)は「文化都市の評価は定まっていない。不穏当な発言だ」と指摘。知事は「まだ決まっていないことだが、レガシーは共通理解だ」と主張した。
その後の議案採決では、給与減額条例案に「知事に猛省を促す」などとする付帯決議がつき、全会一致で可決。自民は、閉会中審査などで知事への追及を継続する方針を確認した。