名古屋市の河村たかし市長は16日の定例記者会見で、藤井聡太名人の8冠達成に触れて「名古屋(の市章)は『マルハチ』ということになっているので、何かやらにゃいかん」と述べ、藤井名人に記念イベント開催に向けて秋波を送った。
名古屋市の市章は、尾張徳川家由来の「丸は無限に広がる力、八は末広がりで発展を示す」とされる「マルハチ」。8冠の称号とやや強引に結びつけて、徳川美術館(同市東区)にある尾張徳川家ゆかりの国宝の将棋盤で、対局してもらうことなどを提案した。
河村氏は、藤井名人が名古屋大付属中学と高校に通い、師匠の杉本昌隆八段の将棋研究室も市内にあるとして、「(出身地の)愛知県瀬戸市の人で、名古屋は関係ないように言う人がいるが、関係にゃーことはない。名古屋の人だ」と力説。
その上で「(藤井名人のように)好きなことを貫くことが大変重要。これを機に、大いに名古屋でも広まるとええ」と8冠達成を喜んだ。【川瀬慎一朗】