10月5日は拉致被害者・横田めぐみさんの59回目の誕生日です。13歳で拉致されて、今年で46年。新潟市中央区にある母校の寄居中学校では同級生や恩師が集まり、7日に行われるチャリティーコンサートを前に、めぐみさんとの再会を願って思い出の歌を合唱しています。
新潟市中央区の寄居中学校では5日、めぐみさんの同級生や恩師ら11人が集まりました。今から46年前の1977年、中学1年生の時に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん。帰国できないまま拉致から46年となり、5日に59歳の誕生日を迎えました。
毎年、めぐみさんとの再会を願って、思い出の歌「翼をください」を合唱しています。この「翼をください」は、めぐみさんと同級生が中学の合唱コンクールで歌い優勝した思い出の曲です。そして今年はもう一曲「ふるさと」を合唱することにしたそうです。同級生の池田正樹さんです。この歌を歌うことになったのでしょうか。
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「実は2002年の9月17に小泉総理が訪朝したその前日に、(めぐみさんの父)滋お父さんたちは東京で集会を開いたんですよ。その時に『ふるさと』を歌い、涙を流されていたんです。その涙に重きを置いて、(2020年に亡くなった)滋お父さんのために『ふるさと』をささげたい」
横田めぐみさんが帰国できないまま、59歳の誕生日となりました。同級生の池田正樹さんは、この現状をどのように感じていらっしゃいますか。
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「46年長すぎなんですよ。政府何やってんだって話なんですよ。自分の子どもが、もし拉致されたらどうするんだってことですよ。松野官房長官にだって、岸田総理にだって、お子さんがいるんですよ。自分の子どもが拉致されたと思って、対応に当たってほしい」
早紀江さんも87歳となり、体調も心配されます。池田さんは5月にお会いしたということですが、どんな様子でしたか?
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「3月、4月に入退院を繰り返していて、5月に『励ます会』を川崎駅前で開いたのですが、声もか細くなって、『どんどん弱くなってきちゃって、もう何回も転んじゃってね』というふうにおっしゃってて、何かあったらどうするんだという話ですよ」
時間がないということですよね。
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「もう何年も前から、何十年も前からそう言っているんですよ。政府は我がことのようにアメリカのことなんか気にせず、日本国民は日本国として助けてほしい、それだけです」
日本政府の関係者は今年春ごろ、北朝鮮側と複数回、水面下で接触していましたが、解決の兆しは見えず、日朝首脳会談も実現していません。岸田総理に望むことは?
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「もう日朝会談、これに尽きるんですよ。早紀江お母さんもそうおっしゃっています。『早く日朝会談を』って。水面下では交渉が必要ですよ。春には『拉致問題になったら話が進まない』と聞いていました。そこを早く、日本の英知を集めてうまく交渉して、日朝会談に早急にこぎつけてほしい。それだけです」
池田さんたちは7日に、めぐみさんとの再会を願ってチャリティーコンサートを新潟県民会館で開催します。コンサートに込める願い、思いを聞かせてください。
【めぐみさんの同級生・池田正樹さん(59)】「同級生は、親子で抱き合っている姿を見たかったんですよ。そのためにやってきたのに、滋お父さんは3年前に亡くなってしまったじゃないですか。早紀江お母さんに何かあったらどうするんだって話ですよ。断腸の思いなんて聞きたくない。もう即行動してほしい。早紀江お母さんには(めぐみさんと)抱き合ってほしい。それだけです」