輸入が禁止されているソーセージなど計3・7キロをミャンマーから密輸したとして、警視庁生活環境課は14日までに、家畜伝染病予防法違反などの疑いで、ミャンマー国籍の無職ネイ・ナイン・ウー容疑者(42)を逮捕した。
同容疑者は「頼まれて運んだ。1回で20万円の報酬をもらったことがある」と話しているという。
昨年1月以降の1年間、同容疑者はソーセージやマンゴーなどをバッグに入れて密輸を繰り返し、検疫所から警告を20回受けていた。
そもそも海外からの肉類や果物は持ち込み禁止だ。伝染病のウイルスや病害虫が付着している恐れがあるからだ。
農林水産省によると、「現在、多くの国で口蹄疫やASF(アフリカ豚熱)などの家畜の病気が発生しています。また、おみやげや個人消費用の畜産物は検査証明書の取得が難しいため、肉製品や動物由来製品のほとんどは、日本へ持ち込むことができません。肉製品などの畜産物の不法な持ち込みにより逮捕されることがあります。違反者は罰金又は懲役が科せられます」という。
常に逮捕の可能性があったわけだ。しかも20回も警告を受けたということは、20回も没収されたということ。それでも報酬を受け取ったことがあると話しているので、素通りできたこともあったとみられる。
都内の多国籍食材店の関係者は「分かっているだけで20回もミャンマーを行き来しているというのは、組織的な仕入れ調達のためかもしれません。そもそも日本に住む東南アジア人かいわいでは『日本の空港は密輸が見つかっても、没収されるだけでおとがめなし』ということがSNSで広がっており、横行しています。今回の逮捕は見せしめになるでしょう」と話している。