自民党総裁選への立候補を断念した野田聖子・元総務相は11日、政策面で近い小泉進次郎・元環境相の推薦人となって支援する考えを明らかにしたが、党内では波紋も広がっている。
国会内で記者会見した野田氏は「(小泉氏が)選択的夫婦別姓に1年以内に決着をつけると明言したのが大きな決め手になった」と語った。小泉氏も視察先の新潟県長岡市で「『母親みたいな位置づけで支える』と言ってもらった。大変心強い」と記者団に述べた。
一方、野田氏が小泉氏の選挙対策本部長に就く案が一時浮上したが、小泉氏の陣営を含め党内から反発の声が上がり、見送られた。
党関係者によると、野田氏は推薦人集めを続けながら、合流を見据え複数の陣営と接触し、石破茂・元幹事長と連携を視野に入れた協議も進めていた。石破氏の陣営幹部は「一緒にやれると信じていたが、期待したのがバカだった」と憤る。野田氏に近いベテランも「自分のことしか考えていない動きだ」と突き放した。