いじめで中1自殺訴え、大阪市に110万円の賠償命令…大阪地裁が安全配慮義務違反を認定

2018年に大阪市立中1年の男子生徒(当時12歳)が自殺したのはいじめが原因だとして、遺族が市や担任らに計3800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は27日、市に110万円の支払いを命じた。土井文美裁判長は、担任にいじめを防止する安全配慮義務違反があったと認定したが、自殺は予見できなかったと判断した。
判決によると、男子生徒は中学入学後、同級生から容姿をからかわれるなどのいじめを受けた。18年1月、自宅マンションから飛び降り、死亡した。
土井裁判長は判決で、男子生徒が学校のアンケートで「友達にいやなことをされることがある」と回答していた点などを踏まえ、担任はいじめの存在を認識していたのに具体的な対処をしなかったと指摘。安全配慮義務違反があったと判断した。一方、日頃の男子生徒の様子からは自殺は予見できなかったとし、担任の対応と自殺との因果関係は認めなかった。

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