在日被爆者ら40人、韓国政府招待でソウルへ 広島空港で出発式

韓国政府の招待を受けて韓国を訪問する在日韓国人被爆者らの出発式が28日、広島空港(広島県三原市)であり、約40人が期待を胸にソウルへ向かった。
在日韓国人被爆者を巡っては、5月のG7広島サミットで来日した韓国の尹錫悦(ユンソニョル)大統領が、岸田文雄首相と共に平和記念公園(広島市中区)にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑を参拝。県内在住の韓国人被爆者らとも面会し、「韓国に招待したい」との発言があったという。
出発式で、駐広島韓国総領事館の林始興(イムシフン)総領事(55)は「母国訪問を心からお祝いしたい。尹大統領もきっと温かく迎えるだろう」とあいさつした。広島市観音町(現西区)で被爆した権養伯(クォンヤンベク)さん(79)=東広島市=は「在日韓国人被爆者は苦労と悲しみの中を過ごしてきたが、ようやく報われる。大統領には招いてくれた感謝を伝えたい」と笑顔を見せた。
滞在中、韓国に帰国した被爆者らとともに尹大統領との昼食会が予定されている。ソウル市内観光や、韓国政府が国外で暮らす韓国人らを支援するために新設した「在外同胞庁」による夕食会などもあり、10月3日に帰国する。【安徳祐】

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