《浅草資産家夫妻次女殺し》「下着の組み合わせが違う!」夫婦喧嘩で自宅に放火! 次女を毒殺した細谷志保(37)「もう自分の子ではない」

〈 「あの奥さんはサイコパス」次女をゴミ屋敷で殺害? 浅草ホテル経営資産家夫妻・細谷健一と志保の「評判」と「手口」 〉から続く
2月14日、東京都台東区に住む夫婦、細谷健一容疑者(43)と細谷志保容疑者(37)が、次女の細谷美輝(よしき)ちゃん(4)殺害の容疑で警視庁に逮捕された。
昨年3月13日に亡くなった美輝ちゃんの死因は薬物による中毒死。志保によって向精神薬オランザピンとエチレングリコールを大量に飲まされたと見られている。
地元で知られる資産家夫婦だった
「エチレングリコールは車のバッテリーの不凍液として使われる物質で、甘みを感じるためしばしば誤飲事故が起きている。ただ、子供が致死量を誤飲することは考えにくいため、美輝ちゃんの死後、司法解剖が行われ、両容疑者の周囲から事情を聞くなど警察による捜査が行われていた」(全国紙記者)
両容疑者は地元で知られる資産家夫婦だった。浅草で観光客向けのホテルを運営する会社を営む一方、マンション一棟も所有しており、その最上階に暮らしていた。志保の知人が語る。
「志保はホテルの役員に名前こそ連ねていますが、経営にはノータッチ。健一も売上金の管理をするだけで、実際の経営は従業員に任せきりでした」
悠々自適の生活を送っていたかに見える細谷夫妻だが、その周囲では様々なトラブルが頻発していた。ホテルの運営会社の元役員がその一例を明かす。
「志保が2019年に自宅のベランダに放火したことがあります。油を満たした鍋の上に割り箸を組んで着火剤にし、その上に洋服を吊るして火を点けたんです。幸い大きな火災には至らずボヤで済みましたが、警察沙汰にはなりました。慌てた志保は方々逃げ回っていたようですが、最終的に自宅マンションに隠れていたところを警察に見つかり、署に連行されていった」
放火騒ぎの原因は夫婦喧嘩「烈火のごとく激高して…」
この元役員によれば、放火騒ぎの原因は夫婦喧嘩。その喧嘩の理由も瑣末極まるものだったという。
「一家で温浴施設に出かけるため健一が家族の着替えを用意した。妻の下着セットも準備してあげたそうなのですが、そのブラジャーとショーツの組み合わせがちぐはぐだったんだとか。それに志保が烈火のごとく激高して、ベランダ放火に至ったと聞きました」(同前)
この”放火事件”では不起訴処分となったというが、事態はそれだけで終わらなかった。母親が自宅に放火するという異常事態を見かねた児童相談所が、志保の子供3人の保護を決める。
「保護は約1年間に及びました。福祉施設から子供を連れ戻すため、志保は弁護士まで立てたのですが、その弁護士との間で意見が対立。結局、弁護士を解任するなど揉めに揉めました」(同前)
児相が子供を保護している間の志保の生活は異常だったという。別の知人が明かす。
「毎日のようにスパに行き、レストランで数万円使うなど豪遊していました。さらにベトナムへの移住計画を立て、下見をかねてベトナム旅行にまで出かけたこともある。なぜ子供が自分の元から連れ去られたのか、まるで分かっていないようでした」
家庭環境を改善する気配のなかった志保と健一。しかし、前述とは別の弁護士が児相などとのやり取りを担当することになり、結果的に夫婦は子供たちを取り戻すことになった。
ところが――。
「急速に愛着を失っていった」
「志保は自分たちの元を離れて福祉施設で生活してきた我が子を指して、『変に躾けられて、もう自分の子ではない』と言っていました。中でも、急速に愛着を失っていったのが美輝ちゃんでした」(同前)
手前勝手な好悪の果てに、美輝ちゃんの命は奪われたのか。幼い命が失われた後、父親である健一は周囲にこんな説明を繰り返していたという。
「美輝は亡くなる前日から具合が悪くて、13日の朝に容態が急変してそのまま死んじゃった」
警察の調べによると美輝ちゃんの死亡推定時刻は13日の午前6時ごろ。健一が「娘が息をしていない」と119番通報をしたのは午前9時ごろ。約3時間のズレがある。
「警察は容疑者夫妻の証言や行動に矛盾がないか、慎重に捜査を続けてきた。昨年8月、警察が志保容疑者に『亡くなった子はどんな子供だったか』と尋ねたが、志保容疑者はそんな質問にすら答えなかったといいます。冷蔵庫に不凍液が小分けの状態で保存されていたことなど、現場の証拠を積み重ねて夫婦の逮捕に踏み切ったのです」(前出・記者)
事件現場となったマンションの屋上には、子供用のジャングルジムなどの遊具が今も放置されている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)

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