放出差し止め求め来月提訴へ=福島、漁業関係者ら100人以上―処理水

東京電力福島第1原発にたまる処理水の海洋放出開始を前に、福島県内の住民らが23日、同県いわき市内で記者会見し、国と東電に対して放出差し止めを求める集団訴訟を福島地裁に起こすと発表した。弁護団によると9月8日に提訴予定で、原告団は漁業関係者や原発事故被災者ら100人以上になる見込み。10月末までに第2陣の提訴準備も進めるという。
弁護団によると、国には原子力規制委員会が行った放出計画の認可や、設備の使用前検査の合格取り消しを、東電には放出中止を求める。
弁護団の広田次男共同代表は「処理水にトリチウム以外の放射性物質がどの程度含まれているか明らかになっていない」などと強調し、安全性の証明が不十分だとした。また、国が福島県漁業協同組合連合会と交わした「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」との約束をほごにして漁師の漁業権などを侵害するほか、消費者が平穏に生活する権利を脅かすなどと指摘した。
[時事通信社]

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