東京農業大学(東京都世田谷区)は25日、大麻取締法違反(営利目的所持)でボクシング部の部員3人が逮捕された事件を受けて、ホームページ上で、江口文陽学長の「謝罪動画」を公開した。
江口学長は「関係者の皆さまに多大なご迷惑とご心配をかけたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝し、9月中旬に運動部の学生と指導者に、違法薬物の使用防止セミナーを開催する予定であることなどを説明した。
東農大のボクシング部をめぐっては、販売目的で大麻や合成麻薬LSDを所持したとして、部員3人が警視庁に逮捕された。大学側は今月10日と22日に江口学長名のコメントをホームページ上に掲載したが、記者会見は開いていない。LSDを所持したとして、同部員の男(19)が再逮捕された22日には、大学側は取材に「今後、何かしらのメッセージを出し、経緯を説明します」とし、方法は検討中としていた。
大学の運動部での薬物事件が相次ぐ中、アメリカンフットボール部員が逮捕(25日に起訴)された日本大学は、8日に林真理子理事長らが記者会見し、2時間近くにわたり、報道陣との質疑応答に臨んだ。一方、東農大は今回、結果的に江口学長の発信を行うだけの形になった。
SNS上には「そもそもなんで記者会見すら開かないの?」と大学側の対応への疑問の指摘や、「日大アメフト部には厳しいけど東農大ボクシング部には…」などの指摘も出ている。
東農大をめぐっては、10日に公開された江口学長名のコメントについて、アメフト部員の逮捕を受けて日大が5日に発表したコメントと、一部がほぼ同じ内容だった。