ことし5月、福岡市の住宅街で「知らない人から刺された」などとウソの通報をして、警察の業務を妨害した疑いで8日、28歳の会社員の男が逮捕されました。警察は当初、殺人未遂事件として捜査していましたが、男の話に矛盾があるとして逮捕に踏み切ったということです。
偽計業務妨害の疑いで逮捕されたのは、福岡市西区今宿の会社員、木村裕弥容疑者(28)です。
木村容疑者はことし5月、自宅近くの路上で「全然知らん人から後ろから刺されちゃって」とウソの110番通報をして、警察に、本来必要ない捜査や警戒などをさせ業務を妨害した疑いです。
木村容疑者の腰の右側には幅1センチ、深さ2センチ程度の刺し傷があり、警察は当初、殺人未遂事件として捜査を進めていました。
その後、周辺の防犯カメラの映像や木村容疑者の話を検証したところ矛盾があるとして8日、逮捕に踏み切ったものです。警察は、木村容疑者が容疑を認めているかどうかを明らかにしていません。当時、凶器は見つかっておらず、どこでどうやって傷ができたかなど今後、詳しく話を聞く方針です。
木村容疑者は事件当時は准看護師として、現場近くの病院に勤務していて、当初、警察に対し、「自宅から職場に歩いて向かっていたところ、後ろからぶつかられたような衝撃を感じた。犯人は南方向に逃走した」と話していました。