ヒックモーター“御曹司”前副社長の「超ト級セクハラ」がトラブルになっていた「店舗に反社風の人間が乗り込み…」

「損保ジャパンもビッグモーターの不正請求に気付いていたはず。以前から『こんなに請求額が高いのか』とお客さんが怪しむほど、水増しは多かった」
そう告白するのは、ビッグモーター(以下、BM)の現役社員だ。
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小誌の取材に対し、損保ジャパンの広報部は反論
収束の兆しが見えない、ビッグモーターの保険金不正請求問題。ここにきて注目されているのが、業界第2位の損保ジャパンとの不適切な関係だ。
損保ジャパンとBMの間で、「完全査定レス」と呼ばれる仕組みを導入していたことが明らかになっている。
通常、故障車を修理する際、見積もり額が正しいかどうか保険会社の調査員がチェックするが、2社は、合意の上で、そのチェックを省いて保険金を確定させていた。
小誌の取材に対し、損保ジャパンの広報部は、「修理工場から送信された損傷画像などに不備がある場合は点検が入っていた」と回答。だが、前出の現役社員は「この数年、損保ジャパンの調査員を見たことがない」と反論する。
BMと損保ジャパンの不適切な癒着
また昨年の不正発覚後、損保ジャパンを含む大手3社が修理斡旋を取りやめるが、同社だけは取引を再開していた。
「取引再開を主導したのは白川儀一社長です。昨年7月の役員会で、社長自ら『兼重宏行社長を信じるしかない』と発言。副社長も『追加調査がうまくいかなかったらビッグモーターとの関係が悪化する』とかばったことが明らかになっている」(経済部デスク)
BMと損保ジャパンの不適切な癒着。その象徴が兼重宏一前副社長だ。宏行前社長の御曹司である彼は、早稲田大学を卒業後、損保ジャパンの前身、日本興亜損保に入社。経理・決算業務を担当した。
「BMとの取引を重視し、宏一氏の採用が決まったと聞いています」(損保関係者)
プライベートでもトラブルが
宏一氏は1年余りで退職し、BMに入社。次期社長として期待されていたが、トラブルが続いた。
「元々臆病な人間でしたが、副社長に就任した前後から人が変わったようになった。店舗に行っては部下を『ボケ、カス』と罵り、気にいらない人間を降格しまくっていた。その頃から会社全体に恐怖政治が蔓延し、不正請求が常態化するようになった」(冒頭の現役社員)
プライベートでもトラブルを起こしていた。
「福岡出張の際、お触り禁止のキャバクラで下着に手を入れるなど、超ド級のセクハラを繰り返し、女性が激怒。地元店舗に反社風の人間が乗り込む大騒動になった。表沙汰にならずに処理できたのですが、当時宏一氏をきちんと注意していれば、今の事態は防げたかもしれません」(同前)
宏一氏について、損保ジャパンとBMに聞いたが、いずれも「プライベートに関わるため、回答を差し控えます」と答えた。
宏一氏についても、損保ジャパンは「完全査定レス」だったようだ。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年9月7日号)

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