宮崎市は9日、市内の宿泊施設から昨年7月、浴槽で国の基準値を超えるレジオネラ属菌が検出されたとの検査結果を受け取ったにもかかわらず、約13か月にわたって必要な指導をしていなかったと発表した。書類を確認した職員が見落としていたのが原因。同日時点で、健康被害は確認されていないという。
宿泊施設は同市加江田の「AOSHIMA SUIKOEN」。市によると、今年8月28日、保健衛生課の職員が2022年度分の報告書を確認していた際、基準値超過に気づいた。市は検査結果を受け取った時点で、市条例に基づき適切な衛生管理を指導しなければならなかった。
施設は市に対し、「検査結果の提出時点では基準値超過の認識はなかった。その後に気づいて消毒した」旨の説明をしているという。
市は8月に浴場を検査したところ、最高で基準値の13倍のレジオネラ属菌が検出された。施設は浴場の使用を停止している。市は報告書を担当者以外にも確認させるなどの再発防止策をとる。