狛江事件で指示役か 「ルフィ」ら4人を逮捕 強盗殺人容疑

全国で相次いだ広域強盗事件のうち、1月に東京都狛江市の住宅で住人の女性が死亡した強盗事件に指示役などで関与したとして、警視庁捜査1課は12日、フィリピンを拠点とした特殊詐欺グループのリーダー格とされる渡辺優樹(39)と今村磨人(39)、藤田聖也(39)、小島智信(45)の4容疑者を強盗殺人容疑などで逮捕した。4人はいずれも、2月にフィリピンから強制送還されていた。
一連の広域強盗事件のうち、狛江市の事件は唯一、被害者が死亡したケースだった。各地で同じような手口の事件が相次いでいたことから、関連性が注目される契機となった。
4人の逮捕容疑は1月19日、実行役らと共謀して住宅に押し入り、住人の大塩衣与さん(当時90歳)をバールで複数回殴るなどして殺害し、腕時計など4点(時価計約59万円相当)を奪ったとされる。捜査1課は4人の認否を明らかにしていない。
この事件では実行役として永田陸人被告(21)=強盗致死罪などで起訴=ら男性4人が逮捕、起訴されている。
捜査関係者によると、逮捕された4人は事件当時、フィリピンの入管施設に収容されていた。渡辺、今村、藤田の3容疑者は「キム」や「ミツハシ」などと名乗り、実行役らに遠隔で指示を出していたとされる。一方、小島容疑者は実行役を募るリクルーターだったとみられる。
捜査1課は、実行役として逮捕された永田被告らの供述や、関係者などからの聞き取りにより、渡辺容疑者ら4人に殺意があったと判断した。【木原真希、岩崎歩、菅健吾】

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