兵庫県立明石公園(同県明石市)内にある旧市立図書館跡地の活用方法をめぐり、「斎藤知事から明石市におわびの電話があった」とする前明石市長の泉房穂氏のX(旧ツイッター)の投稿について、斎藤元彦知事は12日の記者会見で、「事実と異なる」と否定した。
同図書館は、昭和49年に開館し、県の設置管理許可を得て運営されていた。市立図書館が移転された後も、建物は郷土史関連の資料を集める施設として活用されていたが、令和2年3月に完全に閉館。許可の期限が今年3月に切れたものの、解体費が約8億円かかることもあり、活用方法が決まらないままになっている。
斎藤氏は今月11日、この問題について、同市の丸谷聡子市長と電話で協議。丸谷氏は市民の交流拠点なども候補の一つとして跡地の活用を検討していると説明し、斎藤氏も県と市で連携して解決することで合意したと明らかにした。
この電話をめぐり、泉氏は同日午後、「斎藤知事から明石市に本日、おわびの電話があった」などとXに投稿(その後、削除)。これに対して、県は「知事からおわびをした事実はなく、同席した複数の県職員も確認している」といい、斎藤氏は「あくまで知事と現役の市長の電話の内容が外部に伝わって、それが誤った内容でSNSを通じて数十万人に拡散した。恐ろしいことであり大変遺憾。明石市の情報管理のあり方についても、苦言を呈する」と指摘した。