「開かずの踏切」渡りきれず 高齢男性死亡 大阪のJR東海道線

23日午前11時45分ごろ、大阪府高槻市富田丘町のJR東海道線「富田村踏切」(警報機、遮断機付き)で、高齢男性が姫路発近江塩津行き新快速電車(12両編成、乗客約950人)にはねられた。男性は頭などを強く打ち、間もなく死亡が確認された。府警高槻署によると、男性は自転車を押して線路内に立ち入ったという。目撃情報などから、同署は男性が踏切を渡りきれず列車にはねられたとみている。
JR西日本によると、現場は摂津富田―総持寺駅間。運転士が踏切の手前約300メートルで男性に気づき急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。この事故の影響で上下計64本が運休。上下計76本に最大2時間近く遅れが生じ、約5万2000人に影響した。乗客にけがはなかった。
国土交通省は事故多発などの事情を抱える全国1336カ所の踏切について、交通量や地域課題、対策内容などを記載した「踏切道安全通行カルテ」を公開しており、富田村踏切も「開かずの踏切」などの基準に該当する。上下計4線が走っていて、カルテによると踏切を横断する距離は17・8メートル。ピーク時の遮断時間は1時間あたり41分にも及ぶという。【戸田紗友莉、石川将来】

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