ビッグモーター本社がある六本木ヒルズの地下駐車場に大量の捜査員が。 15日、警視庁と神奈川県警がビッグモーター本社に家宅捜索に入った。
警視庁などがビッグモーター本社を家宅捜索
15日午前10時前、段ボールを持った捜査員らが、続々とビルの中に入っていった。
今回の捜索は、店舗前の街路樹伐採についての器物損壊容疑で行われ、35人の捜査員が、次々と本社の中へ。
ビッグモーターの街路樹問題をめぐっては、これまでに東京や神奈川の12の店舗にも家宅捜索が入っていて、さまざまなものが押収されてきた。
シャベルや芝刈り機のようなものに加え、捜査員が枯れ葉などの清掃に使われる大きな機械を抱えて出てくる様子も確認された。
ビッグモーターの店舗周辺での街路樹被害をめぐっては、これまで全国13都県の警察であわせて34件の被害届が受理されている。
元社員「草木を根絶やしするのが仕事」と証言
ビッグモーターでは、外から店舗を見やすくするほか、「店舗美化」の目的で街路樹をなくしてきたと、元社員は証言する。
ビッグモーター元社員: 環境整備は、みんなでチーム一丸となって、草木を根絶やしするのが仕事でしたね。アマゾンとかで除草剤を買って、液体を前の敷地にまくっていう。
除草剤で街路樹を枯らせるほか、驚きの方法で街路樹をなくした店舗もあった。
石川・かほく市にある店舗では、店の前はコンクリートで舗装されているが、数年前までは、近所の人の話によると、隣の建物同様、植物が生えていたという。
2018年には低い樹木が生えていたが、その部分がコンクリートで舗装されてしまっている。
さらに福岡・古賀市にある店舗では、ガスバーナーで街路樹を焼いたという疑惑が浮上。
ビッグモーター社員が、木をバーナーで焼く姿が近隣住民に目撃され、市議に対し告発の投書が送られた。
その後の捜査で、店の近くから除草剤成分も検出。市は被害届を提出し、ビッグモーター側も除草剤の使用について事実を認めた。
現役社員「謝罪や償いしてもらいたい」
全国で相次ぎ発覚したビッグモーターの街路樹問題の実態解明のため、ついに15日、ビッグモーター本社に初の強制捜査が入った。
本社への捜索に対し、現役のビッグモーター社員は、FNNの取材に「とうとう本社へ家宅捜索入ったかって感じです。組織的に行われていた不正行為・迷惑行為を会社として、あらためて重く認識して、謝罪や償いをしてもらいたいです」と語った。
さらにビッグモーター本社が、早ければ15日夜にも引っ越しを始め、本社機能を分散することが新たにわかった。
捜査関係者は、証拠が引っ越し作業でバラバラになる可能性もあるため、早いタイミングでの家宅捜索に踏み切ったと話している。 (「イット!」9月15日放送より)