森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、財務省が検察に提出した一連の資料を自殺した職員の妻が開示するよう求め、1審の大阪地裁が棄却した判決について、妻側が判決を不服として20日付で大阪高裁へ控訴したことがわかりました。
この裁判では、近畿財務局の元職員で森友学園との土地取り引きをめぐり公文書の改ざんを指示され2018年に自殺した赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さんが、財務省などが検察に提出したとされる改ざんに関する資料の開示を国に求めていました。
1審の大阪地裁は14日、情報を開示することで「将来の同種の事件が起きたときに、捜査に支障が及ぶ」として国側の主張を認定し、「不開示決定は適法」と雅子さん側の訴えを棄却していました。
雅子さん側は「判決は全て不服である」として20日付で大阪高裁へ控訴しました。
代理人弁護士は、「地裁の判決は赤木さんの何があったか知りたいという望みを否定するもので、国の説明責任などを封じ、公正で民主的な行政の推進を著しく害するものであり、控訴するに至った」とコメントしています。