福岡市内の私立中学校のバスケットボール部で今月、1年生の男子生徒が複数の上級生からチェーンで縛られるなどの暴行を受けていたことが判明した。男子生徒は手などにけがをし、不登校になっている。男子生徒側は福岡県警に被害届を提出し、受理された。
同校によると、男子生徒は12日、練習後に体育館の倉庫で複数の2~3年生から体育座りの状態で体を鉄製のチェーンで縛られ20~30分間、顔を平手打ちされたり、体をタオルではたかれたりした。他の部員が暴行を目撃し、併設の高校顧問に報告して発覚した。男子生徒は全治約2週間のけが。上級生らは暴行を認めているという。部は13日から無期限の活動停止となっている。
学校は暴行があった翌日から部員に聞き取り調査をし、14日に県に報告。22日に保護者説明会を開き経緯の説明と謝罪をした。男子生徒は以前から複数回にわたり同様の被害に遭っていたとみられ、同校はいじめと判断。25日にもいじめ対策委員会を開き事実確認をする。
校長は取材に「被害者の心のケアにしっかりと対応していく。事実関係を明らかにし、加害生徒に対しても指導を徹底していく」と述べた。【河慧琳】