那覇市から政務活動費少なくとも100万円を不正に受給したとして、沖縄県警は5日、那覇市議会前議長の久高友弘市議(75)の自宅を家宅捜索した。架空の人件費などを計上し、だまし取っていた疑いが持たれているという。県警は押収した関係資料を精査し、近く本格追及する構えだ。関係者への取材で分かった。
久高氏は同市有地の所有権を巡り、市議会議長室で不動産会社代表から現金5千万円を連名で受領した疑いがあることが本紙報道で明らかになっていた。県警は贈収賄の疑いも視野に、久高氏周辺の内偵捜査を続けていた。
関係者によると、市議会9月定例会が4日に閉会した翌5日、捜査員が那覇市内にある久高氏の自宅マンションの一室など関係先を捜索した。携帯電話や手帳などを押収した。
久高氏と5千万円を受け取ったとされる那覇市の知人女性(70)も家宅捜索を受けた。女性はこれまで県警に複数回任意で事情聴取されている。女性によると、受け取った金の使い道などについて調べを受けたという。
2人の代理人の亀川偉作弁護士は「違法なことはしていない。詳しくは話せないが、捜査には全面的に協力する」と話した。