使用済み燃料、原発構内に貯蔵=26年度以降再処理工場に―関電、福井県に説明

関西電力の水田仁原子力事業本部長は10日、福井県庁で中村保博副知事と面談し、県内の原発から出る使用済み核燃料について、原発構内に空冷の「乾式貯蔵施設」を建設し、一時保管する計画を示した。その上で、2030年ごろに中間貯蔵施設の操業を開始するとしている。
また、26年度以降に使用済み燃料を青森県六ケ所村の再処理工場に搬出。実証実験用にフランスに搬出する量も積み増しを検討し、原則として貯蔵容量を増やさない方針だ。
これに対し、杉本達治知事は面談後に開かれた県議会の全員協議会で、「一歩前進した。関電と国は、必要な搬出容量の確保に向けて引き続き努力していただきたい」と指摘。関電と国に対し、地域振興などを含めた立地地域の課題解決に取り組む「覚悟」を確認する考えを示した。
関電はこれまで、中間貯蔵施設の県外候補地を23年末までに選定すると県に説明してきた。水田氏は面談後、記者団に対し、「乾式貯蔵施設は(中間貯蔵施設への)搬出を円滑に進めるための施設」と強調した。関電は引き続き、中間貯蔵施設の県外候補地選定を進める。
[時事通信社]

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