立憲民主党の蓮舫参院議員は15日、参院徳島・高知選挙区補選に立候補している野党系候補の応援でJR徳島駅前で街頭演説し、14、15両日に2日連続で補選の応援に奔走した岸田文雄首相の姿勢を念頭に批判した。
蓮舫氏は、前日14日に岸田首相が徳島入りしたことに触れ「驚いたんですが、昨日ここに岸田総理が来られ、(自民党)候補者の候補者の応援をしたんですか。そんな余裕が今、内閣総理大臣にあるんですか」と指摘。「10月だけで、物の値段が上がったのは4500品目。今年に入って値上げされた商品は3万品目」と、国民が物価高に直面していることに触れ「ここに来て選挙応援するくらいなら国会を開いて、皆さんを守ることの指揮を執るのが総理の仕事じゃないでしょうか。(6月の通常国会閉会後)4カ月間の長い夏休みが続いた。ずっと国会を開き、与野党で仕事をしようと言ってきた。ようやく10月20日に(臨時国会を)開くということだが、その間に選挙応援?驚きましたよ」と、この間、与野党の議論の場がなかったことに不満を示しながら、与党の対応を批判。また参院徳島・高知選挙区の補選が、元自民党議員が秘書への暴力行為で辞職したことに起因していることに触れ、選挙戦となったことで同補選に約11億円の経費が費やされるとし「(本来は自民党は)候補者を出さないというのが当たり前だ」と指摘した。
また「自民党の議員はいっぱいいる。野党は弱く、数が少ないのは申し訳ない」と陳謝した上で、埼玉県の自民党県議団が1度提出しながら、県民の猛批判を受けて撤回に追い込まれた「虐待禁止条例」改正案に言及。「子供に申し訳ないと思いながら働き育てることが虐待というのは、あまりにも時代認識が違う。ようやく採決は見送られたが、与党を増やすということは、選挙の時には約束しなかったことが突然、提案され、数の力で通してしまうこと。埼玉県から学びたい。野党を増やしてほしい」と訴えた。
同補選には、野党系の無所属元職、広田一氏(55)と、自民党の新人、西内健氏(56=公明推薦)が立候補している。10月22日投開票。