認知症の高齢女性を狙って訪問販売を繰り返し、計約95万円をだまし取ったとして、大阪府警が大阪市中央区の元設備業の兄弟ら男女5人を準詐欺容疑で逮捕し、大阪地検が起訴していたことがわかった。府警は、5人が判断能力の低下した高齢者らを狙っていたとみて、他に被害がないか捜査している。
兄弟は、いずれも当時設備業だった26歳と24歳。他の3人は営業担当だった22~23歳の男女。起訴は16日。
起訴状などによると、5人は昨年12月~今年2月、認知症を患う大阪市内の80歳代女性宅を計6回訪問。住宅用火災警報器の電池交換名目などで計94万6000円を詐取したとしている。地検は5人の認否を明らかにしていない。
準詐欺罪は、認知症の高齢者や知的障害者らの心神耗弱に乗じ、金などをだまし取った場合に適用される。
捜査関係者によると、府警は訪問販売を巡る別の事件の捜査で、女性が繰り返し被害に遭っていることを把握。5人のSNSでのやりとりなどを分析し、女性の判断能力が低下していることを認識した上で狙っていたと判断した。