近畿大剣道部の男子部員が別の男子部員に暴行を加えたとして傷害容疑で逮捕された事件で、大学側が18日記者会見し、その場に一緒にいた他の部員から聞き取った内容として「ふざけ合いがエスカレートしてけんかのような状態になった」と説明した。剣道部は活動を自粛しており、11月に開催される全国大会の出場も辞退するという。
大学側によると、今月4日夜、剣道部3年の男子部員(21)と被害に遭った3年の別の男子部員(21)を含む計6人の部員が大阪府東大阪市の飲食店で酒を飲みながら食事をしていた。店内では男子部員と被害男性がふざけ合っていたという。翌5日午前1時半ごろ、店を出て帰宅中も2人でふざけていたが、そこからけんかに発展。男性が部員に平手打ちしたところ、部員が男性を追いかけ、押すかたたくかの暴行を加えたという。
男性が倒れ込み、動かなくなったため、部員が119番。男性はくも膜下出血で救急搬送され、16日に死亡した。大阪府警は男子部員を傷害容疑で逮捕し、暴行と死亡との因果関係など詳しい状況を調べている。
大学側は「前途ある学生の尊い命が失われたことに大変心を痛めている」と謝罪した。
また大学側は、一緒に食事をしていた部員のうち2人は20歳未満だったのに、当時飲酒をしていたことも明らかにした。「重く受け止め、改めて再発防止に取り組む」とした。