《栃木レンタカー死体遺棄事件》「11歳と知っていたことが推認され悪質」”8年前の小6女児誘拐でも逮捕”祖父は自衛官、28歳無職男が女子高生とみられる遺体を…

「私には挨拶もしてくれるし、本当に良い子ですよ。なんでこんなことになったんでしょうか……」(近隣住民)
10月19日、栃木県上三川町でレンタカーの後部座席から制服のようなものを着た若い女性の遺体が発見された。栃木県警は同日、レンタカーを運転していた埼玉県熊谷市に住む安栖(やすずみ)達也容疑者(28)を死体遺棄容疑で逮捕した。
遺体には複数のあざとひっかき傷
事件が発覚したのは、19日午前3時頃、田んぼ道を低速で走行する不審な灰色の自動車を見つけたパトロール中の警察官が、職務質問したことだった。
「若い女性の遺体は後部座席を倒してフラットになった状態のところにのせられていた。着衣の乱れはなかったが、遺体の体には複数のあざとひっかき傷があった。遺体は横向きで上には布が掛けられていました。被害者は千葉県内在住の女子高生とみられている」(捜査関係者)
被害者は白いブラウスに左胸にワンポイントの入った紺のセーター、緑色でプリーツの入ったチェックのスカート、紺色の靴下を履いていたという。
「遺体は死後1日以上で数日以内です。携帯電話や車内に残されていたスーツケースなどの押収品から警察は事件の経緯を調べています」(同前)
「ゲーム機のチャット機能を通じて連絡」
逮捕された安栖容疑者は埼玉県熊谷市の一軒家で祖母と両親の4人家族。地元の小・中学校を卒業している。
「おじいちゃんとおばあちゃんは元々鹿児島出身です。おじいちゃんが熊谷にある自衛隊の基地に勤務してた自衛官。それで基地の近くに家を構えたんです。おじいちゃんは何かあると、『嫁が』と口にする九州男児でした。お父さんは会社員でお母さんはパート。達也容疑者の兄は、今は家を出ていますが近くに住んでいて、よく孫を連れて遊びに来ていましたよ。どこにでもある普通のご家庭です」(前出・近隣住民)
安栖容疑者が起こした犯罪は今回が初めてではない。8年前の2015年9月、横浜市西区の路上で小学校6年生の女児を軽自動車に乗せて連れ去ったとして未成年者誘拐容疑で現行犯逮捕されているのだ。
その時、安栖容疑者は「親に承諾なく連れ回しました」と容疑を認めている。2016年1月に安栖容疑者は懲役2年、保護観察付き執行猶予4年の判決を受けた。
「2015年の事件の時は、女児とゲーム機のチャット機能を通じて連絡をとっていました。裁判官は安栖容疑者の犯した罪について『11歳と知っていたことが推認され悪質』と断じました」(社会部記者)
「仕事はどうしたの?」と聞くと…
だが、近隣住民の間では、8年前に安栖容疑者が女児誘拐事件を起こしたことはあまり知られていなかった。
今年の春先までは、定職についていたという安栖容疑者。
前出の近隣住民は、今年3月ごろのことをよく覚えている。
「その日の朝7時頃、ごみ捨て場のところでばったり達也くんと会ったんです。『仕事はどうしたの?』と聞くと『会社辞めちゃったんです』と答えたんです。『がんばりなさいよ』と励ましたんですけどね……」
警察の取調べに「死体を車に遺棄したことは間違いありません」と答えている安栖容疑者。安栖容疑者は20日昼、終始俯き加減で送検された。
彼を犯行に駆り立てたものとは一体何だったのか。
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「 週刊文春 」では、今回の事件について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
文春リークス: https://bunshun.jp/list/leaks
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)

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