大きく「富士脳研」と書かれた白い建物。27日午後2時すぎ、静岡・富士宮市にあるこの病院で、男が患者2人を刺したあと、自らを刺して3人が死亡する事件があった。その後の調べで、死亡した患者は、男の妻と長女だったことがわかった。
死亡した患者2人は妻と長女
事件が起きたのは、富士宮市にある一般財団法人富士脳障害研究所附属病院。 27日午後2時19分、病院関係者から「70代の男が2人を刺したあと、自身を刺した」と警察に通報があった。 警察や消防によると、刺されたのは入院患者の女性2人。さらにその2人を刺した男は自身を刺し、あわせて3人はその後、死亡が確認された。
警察によると、70代の男は病院内で女性患者を刺したあと、別の部屋でもう1人の女性患者を刺し、その部屋で自身も刺したことがわかった。
さらに、男と女性患者2人は、同じ場所に住んでいて、家族とみられることも判明。 また男は、刃物が刺さったまま、違う病院に搬送されたこともわかった。
そして、その後の調べで、死亡したのは、富士市に住む無職の73歳の男で、死亡した女性の1人は男の72歳の妻で、もう1人は40歳の長女だったことがわかった。
事件発生から30分以上がたった午後3時半ごろには、鑑識を担当する警察官らが道具を持ち、次々と病院へと向かっていく様子が確認できた。 さらに、事件と関係があるのか、駐車場に止められた軽トラックを鑑識が丹念に写真を撮っている様子もあった。
近隣住民「こんなことになるとは…」
富士脳障害研究所附属病院は1980年に開設された脳神経外科の専門病院。 脳卒中の医療を中心に展開していて、リハビリの病棟も備えているという。 病院について、近くに住む人からは、「急にパトカー1台来てから、パトカーが次々来る感じで。脳研病院なんで脳の障害がある方は結構いると思うんですけど、まさかこういうことになるとは思っていなかった」、「とてもいい病院ですよ。評判もいいですし」といった声が聞かれた。
事件発生から2時間半がたっても、病院の入り口には警察官が数多く出入りしていて、物々しい雰囲気が続いていた。
警察は、殺人事件として当時の状況などを調べている。
（「イット！」9月27日放送より）