昨年１２月に広島市西区の時計買い取り店舗兼住宅が襲われ、男性が重体を負った事件で、警視庁は３日、強盗殺人未遂と住居侵入の疑いで、指示役の３人を再逮捕した。３人は一連の広域強盗事件で「ルフィ」などと名乗っていた男らで、実行役への具体的な指示も判明したという。
３人は、フィリピンを拠点とした特殊詐欺グループの首謀者、渡辺優樹（３９）＝窃盗罪で起訴＝と、同じグループの幹部の藤田聖也（としや）（（３９）＝同、今村磨人（きよと）（３９）＝強盗致傷罪などで起訴＝の３被告。警視庁は、捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。
逮捕容疑は実行役らと共謀し、昨年１２月２１日夜、広島市西区小河内町の店舗兼住宅に押し入り、住人の５０代男性らの頭を工具で殴るなど暴行を加え、現金約２５０万円と高級腕時計など１３７点（時価約２４３９万円）を奪ったとしている。男性は現在も意識障害が残る重体だという。
警視庁は、実行役らの供述から事件直前にテレグラムの通話機能を使った指示役と実行役のやりとりを確認。「殴ったり蹴ったりしないと報酬はやらない。皆さん容赦なくやってください」などと指示していたという。