国立がん研究センター東病院の医療機器を巡る贈収賄事件で、2021年に医療機器メーカーから賄賂を受け取ったとして逮捕された元医長が、その前の年にもおよそ150万円の賄賂を受け取ったとして、警視庁が12日にも再逮捕する方針を固めたことがわかりました。
この事件は、国立がん研究センター東病院の肝胆膵内科の元医長・橋本裕輔容疑者(47)が血管などを内側から広げるための医療機器「ステント」について、2020年度、東京・千代田区の医療機器メーカー「ゼオンメディカル」の製品を他社製品に優先して多く使用した見返りに、2021年、およそ170万円を受け取ったとして逮捕されたものです。
警視庁のその後の調べで、橋本容疑者が2019年度にもステントを140本使用し、その見返りとして「ゼオンメディカル」からおよそ150万円を受け取った疑いが強まり、12日にも収賄容疑で再逮捕する方針を固めたことが捜査関係者への取材でわかりました。
橋本容疑者は2019年に医療機器を選定できる医長に就任していて、警視庁は、医長になった直後からメーカーとの癒着が始まったとみて詳しく調べています。