北九州市で2011年、建設会社会長内納敏博さん=当時(72)=を射殺するなど七つの事件に関与したとして、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会幹部の田口義高被告(58)に、福岡地裁(伊藤寛樹裁判長)は29日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
起訴状によると、他の組員と共謀し、11年11月26日夜、内納さん宅前で首を拳銃で撃ち殺害したほか、同2月9日、大手ゼネコン清水建設の社員を自ら銃撃し、けがをさせたとしている。トップの総裁野村悟被告(76)の指揮命令に基づいた12年の元福岡県警警部襲撃、13年の女性看護師襲撃にも関わったとしている。
野村被告は、別の2事件を含む計4事件で殺人などの罪に問われ、一審で死刑判決を受けた。来月13日に福岡高裁で控訴審初公判が開かれる。