関東大震災百年、備え新た 各地で防災訓練、追悼

約10万5千人の死者、行方不明者を出した関東大震災の発生から1日で100年を迎えた。政府は「防災の日」のこの日、首都直下地震を想定し、岸田文雄首相らが出席する防災訓練を実施した。東京都内では犠牲者を悼む法要が営まれ、各地で虐殺された朝鮮人らの追悼式もあった。未曽有の惨禍を教訓に、いつ起こるか分からない巨大地震への備えが改めて求められる。
この100年で建物の耐震性や不燃性は向上し、消防力や堤防などハード面の整備も進んだ。一方で木造住宅の密集地域は依然残り、高層マンションの増加による新たな課題も浮上している。
訓練は午前7時10分、東京23区を震源とするマグニチュード(M)7.3の地震が発生したと想定した。防災服姿の岸田首相や閣僚らが徒歩で官邸に集まり、被害の状況や必要な救援物資について情報収集した。
その後の訓練で、岸田首相は記者会見に臨み「安全な場所に退避するなど、命を守る行動を取ってほしい。経済的、社会的影響を最小限にするため、落ち着いて行動してほしい」と呼びかけた。

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