東京都は7日、新型コロナウイルスのオミクロン株の新たな派生型「BA・2.86」系統を1例確認したと発表した。都によると、海外ではデンマークや米国などで計42件(6日時点)の報告があるが、国内では初めて。
病原性や感染力は不明という。患者は軽症で、海外渡航歴はない。
国立感染症研究所の斎藤智也感染症危機管理研究センター長によると、ウイルスが細胞に侵入するためのタンパク質に多数の変異が見つかっている。
免疫を逃れる性質は、現在主流の「XBB」系統よりも強いか同程度だと考えられているという。「感染者や重症者の動向を注視し、流行に応じた感染対策をしてほしい」と語った。