ことし5月、福岡市の私立高校2年の女子生徒がいじめを訴えて自殺した問題で9月22日、母親が会見を開きました。母親は、「いじめはなかった」とする学校側への不信感を示したうえで、再調査を求めました。
■女子生徒の母親
「私は、娘が自死をするということを、全く気づいていませんでした。本当に娘には申し訳なく思っています。」
22日に会見を開いたのは、ことし5月に自殺した、福岡市の私立高校に通っていた女子生徒の母親です。
■女子生徒の母親
「『本当にごめんね』『つらかったね』って謝りたい気持ちで、毎日『ごめんね』って、ずっと言い続けています。」
亡くなった女子生徒は、「無視されてつらかった」など、いじめの被害を訴える遺書を残していました。
■女子生徒の母親
「遺書の中には、『友達から無視されて精神的につらかった』という、いじめと思われるような記載がありました。すぐに高校に状況を説明して、調査依頼をしました。」
母親の要望を受けた学校は、生徒へのカウンセリングなどを通して調査を行いましたが、「自殺の原因はいじめではなかった」と結論付けました。
■女子生徒の母親
「私は調査をしていただきたいのは、真実が知りたいだけです。死んだ娘のことは全く無視されて、個人への尊厳などについては何も考えられていないんだなと思って、とても悲しくて涙が出ました。話し合いも、これ以上しても無駄だと思って、平行線のまま終了しました。何を言っても、もう伝わらないと、その時思いました。」
また、女子生徒が自殺した5月から9月14日まで、学校は県への報告を怠っていて、校長はその理由を「失念していた」と話しています。
■女子生徒の母親
「『失念していました』と(学校側から)電話で説明があっただけで、これからも学校の説明や言い分に対しては、信用できないと思っています。娘がなぜ無視をされてつらかったのか、どのような高校生活を送っていたのか、本当のことを知りたい。それだけです。」
県は、22日午後3時すぎに、学校から自殺に関する報告書をメールで受け取ったと明らかにしました。今後内容を精査したうえで、正式に提出するよう要請するということです。
厚生労働省や自殺の防止活動に取り組む専門家などは、悩みを抱えていたら自分だけで解決せず、専門の相談員に話を聞いてもらうなどしてほしいと呼びかけています。