佐賀県鳥栖市の住宅で3月、両親を殺害したとして殺人罪に問われた元大学生の長男(19)が、懲役24年(求刑・懲役28年)とした佐賀地裁での裁判員裁判の判決を不服として、福岡高裁に控訴したことが25日、佐賀地裁への取材で判明した。同日付で長男の弁護人が佐賀地裁に申し立てた。
15日の判決によると、長男は3月9日、鳥栖市の実家で50代の父親の胸や首を、40代の母親の胸や背中をそれぞれナイフで刺すなどし、失血死させた。弁護側は「父親による虐待が原因で起きた事件」とし、家裁に移送して保護処分とするよう求めていたが、判決は実刑とした。【五十嵐隆浩】