秋田市上下水道局は11日午後、同市最大の仁井田浄水場で5台ある送水ポンプがすべて故障し、同日午後7時にも市北部の2万世帯が断水する見込みだと発表した。
同局は「断水対象世帯が一斉に大量の水をため込むと、配水場の水がなくなる時間が早まってしまうので、ためるのは一晩分の最小限の水にとどめてほしい」と話している。
断水が見込まれるのは市北部の金足、下新城、上新城、飯島、外旭川、土崎、港北、それに寺内と将軍野の一部で、計2万世帯、約4万5000人が影響を受ける。11日午後7時にも水が出なくなる。
ほかに桜ガ丘と新藤田、手形の一部などで水圧が低下して水が出にくくなる見込みという。
同局で送水設備の復旧作業を急いでおり、12日未明にも送水を再開できる可能性がある。
同局によると、この日朝7時すぎ、同浄水場ポンプ室で、送水ポンプ5台と水圧を均一にする調整弁をつなぐ配管から水が噴き出しているのを職員が発見。地下構造の床上にすでに10センチほどたまっていた水は、止水作業に手間取るうちに水深130センチに達した。このため送水ポンプ5台と調圧弁、電源装置などがすべて水没して故障した。
水を止めて確認したところ、配管を直角につなぐ継手の1つが前後のパイプからはずれていた。
同局では断水地域で、緊急貯水槽や給水車10台をつかって給水を行う。
同局は「これほど広範囲で断水するのは初めてだ」と話している。