平成19年10月、小学2年の鵜瀬柚希(うのせゆずき)ちゃん=当時(7)=が兵庫県加古川市別府町の自宅前で刺殺された事件は16日、未解決のまま発生から16年を迎えた。遺族と県警が現場近くの山陽電車別府駅前で事件当時の柚希ちゃんの服装などが書かれたチラシを配り、情報提供を呼びかけた。
事件は19年10月16日午後6時ごろに発生。近くの公園から自転車で帰宅した柚希ちゃんが自宅裏に自転車を止め、玄関先に向かう途中、何者かに胸などを刃物で刺されて死亡した。
県警は加古川署に捜査本部を設置し、これまでに延べ約5万1830人の捜査員を投入。計560件の情報が寄せられたが、事件解決に結びつく有力な情報は得られていない。ここ1年の情報は11件だった。
この日は、柚希ちゃんの母ら遺族と県警の捜査員計約10人が同駅前でチラシ約千枚を乗降客らに配布。加古川署の天野富弘刑事官は「皆さんの情報提供が頼り。引き続き協力をお願いしたい」と呼びかけた。
遺族は「必ず犯人に罪を償わせたい。どんな小さな情報でも構わない。柚希のために情報を下さい」とのコメントを出した。情報提供は加古川署まで(079・427・0110)。