今年1月~2月にかけ、当時8歳の娘の健康状態を故意に悪化させて入院させ、共済金をだまし取った罪などに問われている母親の女。10月18日の裁判で、詐欺罪などについても起訴内容を否認しました。▼入院中の娘に「食うなよ、寝とけ」大阪府大東市の縄田佳純被告(34)は、複数の罪に問われています。▽今年1月下旬、常習的に当時8歳の娘に対し、下剤を飲みこませて故意に下痢にさせたり、十分な食事を与えずに故意に低血糖症に陥らせたりしたなどで暴力行為等処罰法違反の罪(傷害罪から訴因変更)▽大阪府内の病院に娘を入院させ、今年2月に共済金14万円をだまし取った詐欺の罪▽今年2月、入院中の娘に“食事をすれば養育を放棄する”と脅し、絶食させようとした強要未遂の罪縄田被告が携帯電話で「泣くなって。うっとうしいから。食うなよ、寝とけ」などと強い口調で脅しているのを、娘がスピーカー機能を使って通話していたことで入院先の看護師が気づき、事件が発覚しました。娘の体調は回復しています。▼娘は40回以上入退院 共済金などは遊興費か縄田被告をめぐっては、娘が5年前から下痢や嘔吐などの症状で40回以上も入退院していたことが判明。被告が受け取った共済金や保険金は約570万円にのぼるとみられています。受け取った現金は主に遊興費に充てていたとみられ、今年1月の娘の入院直後には、交際相手を旅行に誘ったり、友人を岩盤浴に誘ったりしていたことも判明しています。▼18日の裁判で起訴内容を否認10月18日に大阪地裁で開かれた第3回公判。縄田被告は検察官が起訴状を読み上げる際に、涙を流していました。そして、共済金14万円をだまし取った詐欺の罪について「(共済金の請求は)だまし取ろうとしたわけではない」などと起訴内容を否認。”養育を放棄する”と脅して絶食させようとした強要未遂の罪については「娘が宿題をせず携帯を触っていたので、怒り言い過ぎてしまった。体調を悪化させようとしていない」と起訴内容を否認しました。弁護側は、「低血糖症は持病が起因している可能性がある」などと主張しました。いっぽう検察側は冒頭陳述で、「入院を継続させようと娘に携帯のメッセージなどで脅し、共済金をだまし取った」などと指摘しました。