19日も各地でクマの被害が相次いだ。岩手県ではクマに襲われた女性が死亡するなど2人が死傷し、秋田県では6人が重軽傷を負った。
午後1時55分頃、岩手県八幡平市の山中で、「クマに襲われた負傷者が2人いる」と、通行人から119番があった。
岩手署によると、秋田県鹿角市八幡平の根本愉子さん(75)が襲われて死亡。死因は外傷性ショックだった。夫(79)も、後頭部などに重傷を負った。夫は「2人でキノコ採りに来て、クマに襲われた」と話しているという。
秋田県北秋田市の中心部では同日午前、高校生を含む男女5人が相次いで被害に遭った。北秋田署などによると、通学のためにバスを待っていた高校1年の女子生徒(16)と、60~80歳代の女性3人、男性1人が襲われ、このうち女性(83)が左腕骨折の重傷。夕方には、同市五味堀で帰宅中とみられる女子中学生(14)がクマに襲われ、頭などにけがを負った。
また、午後6時半頃には、同県由利本荘市岩渕下の本荘第一病院の建物にクマが入っていると由利本荘署に連絡があった。
同署によると、ドアの前にある風よけの部屋にクマ1頭が侵入しているのを確認したため、入り口の自動ドアの電源を落として部屋にクマを閉じ込めた。県や市の職員らが対応し、午後8時45分頃に捕獲した。子グマとみられる。けが人はいなかった。