老人ホーム敷地の土の中から母の遺体、施設を運営する40歳息子を緊急逮捕

母親の死体を遺棄したとして、山形県警鶴岡署は19日、東京都千代田区、会社役員の男(40)を死体遺棄容疑で緊急逮捕した。遺体は、男が代表取締役を務める会社が鶴岡市内で運営する高齢者施設の敷地内で見つかっており、県警は死因や動機、事件の経緯を捜査している。
発表によると、男は17日頃から18日頃までの間、鶴岡市内の高齢者施設の敷地内で、千代田区、会社役員の母親(76)の死体を遺棄した疑い。男は19日未明、親族とともに同署を訪れて死体の遺棄について話をした。同署は同日午前9時10分頃、男と一緒に遺体を確認した上で、施設の敷地内で緊急逮捕した。調べに対し、容疑を認めているという。
捜査関係者によると、母親の遺体は施設敷地内の土の中に埋められており、衣服を着用していて顔が判別できる状態だった。
県庄内総合支庁などによると、現場の施設は、2011年設立の男が代表取締役を務める会社が運営する、同市の有料老人ホーム。同社は12年6月、高齢者が入所し、食事や入浴などの介護や洗濯などを行う有料老人ホームとして、県に施設運営を届け出た。定員は30人だが、現在の入所者数や職員数は把握しておらず、少なくとも昨年度と今年度はトラブルや利用者からの苦情などは寄せられていないという。
施設は、同市羽黒庁舎から南東に約3・5キロの農村地帯にあり、周辺には民家が点在している。近くに住む70歳代の農業女性は「近くでこんなことが起きて怖い。畑仕事の際に施設の前を車で通っていたので信じられない」と不安そうな表情で話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする