大手総合商社「双日」の元社員が、以前勤めていた別の商社から営業秘密を取得したとして逮捕された事件で、元社員が「上司や同僚からは聞けないので、派遣社員に頼んだ」と話していたことがわかりました。
「双日」の元社員、眞鍋昌奨容疑者は去年、元勤務先の総合商社「兼松」のサーバーにアクセスし、営業秘密にあたる自動車部品の取引台帳などのファイルをダウンロードした疑いが持たれています。
眞鍋容疑者は「双日」に転職した直後、「兼松」の派遣社員の女性に「出張先の飲食店リストが欲しい」とウソを言い、女性のIDとパスワードを聞き出したということですが、捜査関係者への取材で、眞鍋容疑者が任意の聴取に対し「上司や同僚からは聞けないので、派遣社員に頼んだ」と話していたことがわかりました。
眞鍋容疑者は転職する直前にも3万7000件以上のファイルをダウンロードしていたということで、警視庁は転職先で利用しようとしていたとみて調べています。