首相の所信表明を野党が批判「経済無策」「魂入っていない」「高揚感が一人歩き」

岸田首相が23日、衆参両院の本会議で行った所信表明演説に対し、野党党首から批判的な意見が相次いだ。
立憲民主党の泉代表は、岸田首相が演説で「変化の流れを絶対に逃さない」と述べたことについて、「世論は、現行の健康保険証をやめてほしいとは言っていない。ガソリン減税をしてほしいと言っている。そして増税はしてほしくないと言っている」したうえで、「首相が一番変化の流れを逃がしているのではないか」と批判した。さらに、「原稿以上に高揚感が一人歩きしているかのような場面が何度もあった」と指摘した。
日本維新の会の馬場代表は、「いろんな美辞麗句が並んでいるが、そこに魂が入っているかどうか。私はあまり感じることができなかった」と述べた。また、「国民のマインドが良くならないとお金が消費に回らない。私が首相なら、マインドが温かくなる減税策を具体的に打ち出したい」と強調した。
一方、国民民主党の玉木代表は、「書いている中身は悪くない」としたうえで、「経済対策にそれが具現化してくるのかが勝負だ。言っていることより、やっていることで国民は評価する」と述べ、政府がまとめる経済対策を見守る考えを示した。
また、共産党の志位委員長は、「経済無策があらわになった演説だった。経済、経済、経済と3回連呼していたが、打開する中身はまったくない」と強調。岸田首相が税収増を国民に還元するとしていることについて、「一番還元すべきは消費税だ。演説を下敷きにした経済対策では、暮らしを守ることに役立たない」と述べた。

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