特捜検事、不起訴示唆を口止めか 元広島市議の録音内容公表

2019年の参院選広島選挙区の買収事件で、河井克行元法相(60)=実刑確定=から現金を受け取ったとして公選法違反(被買収)の罪に問われ、東京地検特捜部の検事らに供述を誘導されたとする元広島市議木戸経康被告(67)の弁護人が24日、広島市で記者会見し、被告が録音したデータの内容を文章で公表した。元法相の裁判に向けて事前に事実関係を確認する「証人テスト」の際、検事が被告に対し、不起訴を示唆されたことを口止めするような発言が含まれていた。
録音データによると、検事は20年4月27日の任意聴取で「全面的に認めて、不起訴であったり、なるべく軽い処分にというふうにしたい」と発言。元法相の公判担当検事は21年1月19日、証人テストで「とにかく『検事から別に不起訴にするって言われていない』と言っちゃえば」と被告に促した。
被告は今年7月27日の広島地裁の初公判で「(現金が)買収の報酬との認識はなかった」と無罪を主張。弁護人の田上剛弁護士は、検事が不起訴を約束して供述調書を作成したとし、公訴棄却も求めた。

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