約1年7ヵ月後に開幕が迫った大阪・関西万博について、共産党の大阪府委員会は30日に会見を開き「命と安全が守られず、多大な負担を国民に押しつける万博の中止を求める」とする声明を発表しました。
共産党大阪府委員会の柳利昭委員長は冒頭で「これまでは万博開催に反対ではないけれど、さまざまな問題のある『夢洲開催』の中止を含む抜本的な見直しを求めてきた」と指摘。
ところが国や府・市は耳を傾けなかったとして「中止」を求めるに至った経緯を説明しました。
続いてカジノ・万博プロジェクトチームの責任者、辰巳孝太郎・元参院議員が、
▽開催が迫っても参加国のパビリオン建築の申請手続きが進んでいない
▽建設業の残業時間の上限規制からの除外が要望されたとの報道がある
▽夢洲には2ヵ所しかアクセスルートがなく、災害時に避難できない危険がある
といった問題点を指摘したうえで「このまま強行すれば、遅れを取り戻すために労働者にサービス残業や長時間労働を強いる危険性が高い」「(万博)事業はすでに破綻している。いまここで中止を決断することが、国民の負担を膨らませないために必要」と述べました。